2023.11.23 ONEMAN TOUR【 】@岡山image
初中国地方、初岡山。
いざたどり着いても「岡山に来た!」という実感もないまま、ぼんやり桃太郎大通りを歩く。岡山まで約7時間。遠いと思っていた岡山も、思いきってしまえば案外行けるものだ。日本という国は大きいんだか小さいんだか。
本日のセトリは以下の通り。
- it is what it is.
- 不平等の縮図
- ノイズ
- hope
- papillon
- 結果論
- Silent Silence
- I WANT MY FREEDOM
- 冒涜
- ご想像にお任せします
~ヨハネスタイム~
- Y
- 100年前から、こんにちは。
- ephemeral
- 感情トリートメント
- voice
- monochro
- シャーデンフロイデ
- ボーダーライン
- アンインテリジブル
- Röntgen
- 斑
- insomnia
- insert memory
- Develop One’s Faculties
冒頭は汗だくになるほど会場を温め、Silent Silenceで雰囲気が一転ダークに。Silent SilenceからのI WANT MY FREEDOMが好きな私は心の中でガッツポーズを決めた。最初の紙を破り捨てる演出、ゆらゆら怪しく動くyuyaさん、憑依型の人間が好きな私は感情ががっつり露呈するような曲が好きだ。
そして2番に挟まれた0という数字に関する話。ちゃんと覚えていないが、yuyaさん曰く「俺たちも最後には0になるけど、それは数字の0じゃなくて1つの輪なんだよ。俺たちと君たちでできた輪はこれからも続いていく」らしい。
なるほど、ここでDevelop One’s Facultiesの冒頭に納得がいった。「高めあった先は0になるんだ」なんて、何でそんなことを言うんだと毎回泣いていた。0だと感じる理由は何なのか、本人にとってこの9年は0にしかならなかったのか、そう感じさせてしまったのか、Yで「高めあうことで困難な壁を乗り越えれることを」と歌っていただけあって「0」という数字が重くのしかかっていた。その「0」というのが輪のことを指していて、これからも続くというのであれば、たとえこの「0」が彼らの真に目指していたものではなかったとしても、こちらとしては幾分か救われる。
そこから冒涜、ご想像にお任せしますで完全に負のオーラを纏う。ここでヨハネスタイムが始まったときは「もう半分終わったの!?」と驚いたが、後からセトリを確認したところ10曲やっていた。体感は8曲くらいだったのに。おそらくあの流れをうまく区切れるのがヨハネスタイムだったのだろう。ドラムソロの時間はワンマンでセトリを組むにあたって1つのキーになっているのだと強く感じた。
100年前から、こんにちは。は、いつ聴いてもDOFを初めて見たライブのことを思い出してしまう。ラストにyuyaさんとruiさんのグータッチ、からのephemeralのイントロ。ruiさんのギターを指さしたあと、見守るようなyuyaさんの姿が印象的だった。
感情トリートメントもそうだが、voiceは特にレアな曲というイメージが強く、このツアーで二回も聴けたことに驚いた後、もうBESTにも収録されており、いつでも聴ける曲になっていたのを思い出した。
いい言い方が思い浮かばないのだが、「ああ、もう出し惜しみしなくていいんだ」と、ふと思った。本当にこれがもう彼らの全てで、今までも別に隠していたわけではないとは思うが、本当にもう何も包み隠してない状態なのだと思ったら切なくなった。
voiceで泣かなかったことがないので例にもれず昨日も泣いていたわけだが、monochroのイントロがとどめを刺してきた。「もしもあのときのように」のところをyuyaさんがマイク使わなかったのはマイク越しではなくて生の声で伝えたいという気持ちの現われなのだろうか。しんみり心に染み渡るmonochroも、激しい感情のこもったmonochroも聴いてきたが、昨日は特に熱いライブでyuyaさんの気持ちが昂っていたから後者だったのだろうか。それにしてもマイクを通さずにあそこまではっきり歌が聞こえるのはすごい。
そこからはシャーデンフロイデ、ボーダーラインと表題曲が続く。シャーデンフロイデはいつ見ても間奏で四人が真ん中に集まるところがMVっぽくていい。表題曲だけあってやはりライブ映えもする。insomniaの2サビ前に示し合わせたようにruiさんとHiromuさんが沈み始めたときはかっこよさに痺れた。
そして最後の曲。いつ聴いても慣れることはない、バンド名を冠した曲。
この日は0についての解説を受けていたため冒頭で泣くことはなかったが、「フラスコを振った夜に」からステージが見られなくなってしまった。他にも泣いてしまう曲はあるが、ステージが見られなくなって俯いてしまうのはこの曲だけだ。それでも何とか顔を上げるが、サビでまたやられる。
Develop One's Faculties以外は、言ってしまえば、レア曲の頻度やMC内容などは違えど今までのライブと構成的にはそう変わらないだろう。そんな中で、Develop One's Facultiesだけ圧倒的に「終わり」の色が濃すぎる。最初に据えられている日ならばまだしも、ライブの最後に置かれている日は、その曲がその日のライブの終わりとDOFの終わりを併せて突き付けてくるのだ。ああ、きっと最後の日もこうやって終わるのだろうなと思わせてくる。耐えられるわけがない。だって終わってほしくないのだから。
ワンマンツアーの残りは約半分。私が参加できるのは3本。果たして最後にはちゃんとステージを目に焼き付けることはできるのだろうか。